税理士登録者は81,696人。日本税理士会連合会の名簿による令和6年度末の数字で、前年度からの純増は416人にとどまります。この8万人の年齢構成を見ると、転職市場の力学が一目で分かります。
日税連が10年ごとに実施する税理士実態調査の最新版(第7回・2024年1月1日現在)では、60歳以上が53.6%。開業税理士に限ると55.9%に達します。対して20〜30代はわずか6.6%で、30年前の11.5%から半減しました。半数以上がシニア、若手は16人に1人という業界。ここまで極端な年齢構成の士業は他にありません。
つまりどういうことか。事務所の世代交代を担える若手の実務経験者と科目合格者は、構造的に足りていません。所長の引退が近づく事務所、拡大を続ける税理士法人、税務人材を内製したい事業会社が、限られた候補者を取り合っています。20〜40代で実務経験があるなら、自分が思うより市場価値は高い。この前提を持って動くかどうかで、条件交渉の姿勢が変わります。
なお、女性の登録者は13,034人で全体の16%。10年前の14%から微増にとどまります。産休・育休や時短と両立できる体制を整えた事務所に女性の応募が集中しやすいのは、この構成比の裏返しです。裏を返せば、両立支援を打ち出せる事務所ほど採用競争で優位に立てるということでもあります。
下の表は、公認会計士との年齢構成の対比です。同じ会計系の士業でも、需給の形がまるで違うことが見えてきます。

