金融の転職で最初に決めるべきは、応募先でも志望動機でもありません。「自分は金融のどこで戦うのか」。まずこの一点です。
銀行、証券、保険、資産運用、投資銀行、PE/VC、アセットマネジメント、FAS、そしてフィンテック。金融とひとくくりにされがちですが、中身は業態ごとに別の産業に近い。求められる経験も、動いている求人も、使うべき転職エージェントも変わります。金融のエージェント選びは、この座標を決めるところから始まります。
もう一つの軸がハイクラス度です。年収レンジの高い専門職や管理職を狙うのか、経験を活かして近い職種へ横に動くのか。狙う高さで使うべきサービスは変わります。銀行リテールなら総合型でも十分探せますが、投資銀行やPEファンドは金融特化型でなければ求人にすら出会えません。
私はリクルートで人材事業の開発に携わり、その後プライム上場企業の子会社で代表を務めました。採用する企業側の予算感も、エージェントの収益構造も、両方を内側から見てきた立場から言えるのは、金融ほど「どのエージェントに相談したか」で結果が変わる領域は少ない、ということ。総合型に登録して「良い金融求人がない」と感じている人の多くは、単に相談する相手を間違えています。
この先で置いていくのは、2026年市場の実データ、業態×職種のマトリクス、総合型と特化型の使い分け、ハイクラスで特化型が要る理由、未経験と失敗パターン。順に見ていきます。

