転職回数が多い人が転職エージェントを使う価値は、回数という事実を「文脈」に変えてもらえる点にあります。
最初に結論を言います。転職回数が多いこと自体で不採用が確定する時代は、もう終わりつつあります。厚生労働省の令和6年雇用動向調査では、1年間の転職入職者は約492万人。入職者全体のうち転職者が占める割合はおよそ65.8%にのぼります(厚生労働省 令和6年雇用動向調査)。労働市場は動くのが当たり前になりました。
それでも「回数が多いと落とされるのでは」という不安は消えません。この不安の正体は、回数そのものではなく「うまく説明できないこと」です。同じ5回の転職でも、バラバラの点に見えるか、一本の線に見えるかで評価は真逆になります。
市場の追い風も見ておきましょう。同じ調査では、転職入職者のうち前職より賃金が増えた人の割合は40.5%で、減った人の29.4%を上回りました(厚生労働省 令和6年雇用動向調査)。人手不足を背景に、動いた人が報われやすい局面が続いています。回数が多い人にとっても、戦い方さえ間違えなければチャンスの多い相場だ、というのが数字から読み取れる現実です。
私はリクルートを経て、プライム上場企業の子会社で人材紹介事業を運営していました。RA(法人担当)とCA(求職者担当)が、回数の多い求職者を企業へどう推薦するかを内側から見てきた立場です。その経験から言えるのは、回数の多い人こそエージェントの推薦文と代弁が効く、ということ。ここから、何回から多いと見られるのか、書類と面接での見せ方、そして絶対にやってはいけない失敗まで、現実的に整理します。

