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ヤマシンフィルタ株式会社の事業内容・強み・将来性

ページ表示時点: 2026年10月 | 公開情報の確認日は各出典を参照

1956年4月に山信工業として創業し、建設機械の油圧回路に使うフィルタを主力に育ててきた。油圧ショベルなどが土砂の中で稼働し続けられるよう、作動油に混入した金属粉やごみを取り除く部品で、消耗品として定期交換される。

2019年8月に株式会社アクシーを完全子会社化してエアフィルタへ横展開し、2020年に開発した超極細繊維素材YAMASHIN Nano Filterで素材そのものを売る事業へ踏み出した。開発は横須賀イノベーションセンタ、生産は佐賀事業所とフィリピン・セブ、ベトナム・ハノイの工場が担う。

2014年10月に東証二部へ上場、2016年3月に一部指定、2022年4月にプライム市場へ移行している。

2026年3月期の連結売上高は209億4,100万円で前期比4.2%増、営業利益25億9,200万円、当期純利益17億1,800万円、EPS24.62円。5期の推移は2022年3月期188億2,100万円、2023年3月期186億500万円、2024年3月期180億2,400万円、2025年3月期201億400万円、2026年3月期209億4,100万円。

2024年3月期を底に売上は2期連続で増え、営業利益は同期間で14億1,100万円から25億9,200万円へ1.8倍になった。自己資本比率は81.3%で、借入に頼らず新領域へ投資できる財務体質を保っている。

この記事のポイント

  • 建設機械用油圧フィルタで世界シェアNo.1、国内シェア約70%(株探)。

    狭い市場を深く取る戦い方が確立している

  • 2026年3月期の連結売上高は209億4,100万円で前期比4.2%増、営業利益25億9,200万円、当期純利益17億1,800万円、EPS24.62円。

    5期の推移は2022年3月期188億2,100万円、2023年3月期186億500万円、2024年3月期180億2,400万円、2025年3月期201億400万円、2026年3月期209億4,100万円。

    自己資本比率は81.3%で、借入に頼らず新領域へ投資できる財務体質を保っている

  • 建設機械用油圧フィルタという狭い市場で世界首位、国内約70%を握るグローバルニッチトップ。

    連結757名という規模でこの地位にあるのは、建機メーカーの純正部品として設計段階から組み込まれ、交換部品でも指定され続けるからだ。

    参入障壁はろ材の性能そのものより、建機メーカーの認証取得と補給ネットワークの側にある。

    ドナルドソンやパーカー・ハネフィンのような総合フィルタ大手と全方位で戦うのではなく、油圧という一点に絞って深さで勝つ選択をしてきた結果が現在のシェアになっている

  • 焦点は新領域213億円をどの用途で埋めるか。

    YAMASHIN Nano Filterは高い空隙率に加えて断熱・吸音・自己消火性といった特性を併せ持ち、アパレル向けのマスクとインナーシートでは量産供給体制まで到達している。

    半導体工場向けにはULPAフィルタで0.1μm以下の粒子を捕集する用途があり、環境・エネルギー・ヘルスケア・社会インフラ・情報通信への横展開を掲げる。

    素材メーカーへの転換が進めば、建機の設備投資サイクルに業績が振られる現在の構造も変わる

  • 売上の87.0%が建機用フィルタに依存する。

    建設機械の設備投資が冷えれば2024年3月期の180億2,400万円水準まで戻る可能性がある

企業情報

企業名
ヤマシンフィルタ株式会社
業種
メーカー(建設機械用フィルタ)
本社
神奈川県
上場
東証プライム(6240)

ヤマシンフィルタ株式会社の事業概要

ヤマシンフィルタは建設機械の油圧回路用フィルタで世界シェアNo.1、国内シェア約70%を持つ専業メーカー。2026年3月期の連結売上高は209億4,100万円、営業利益25億9,200万円で、売上の87.0%を建機用フィルタ、13.0%をエアフィルタが占める(2025年3月期構成比)。

2025年12月にはVISION 2030を公表し、2030年3月期に売上高500億円・営業利益105億円という目標を掲げた。

事業内容

1956年4月に山信工業として創業し、建設機械の油圧回路に使うフィルタを主力に育ててきた。油圧ショベルなどが土砂の中で稼働し続けられるよう、作動油に混入した金属粉やごみを取り除く部品で、消耗品として定期交換される。2019年8月に株式会社アクシーを完全子会社化してエアフィルタへ横展開し、2020年に開発した超極細繊維素材YAMASHIN Nano Filterで素材そのものを売る事業へ踏み出した。

開発は横須賀イノベーションセンタ、生産は佐賀事業所とフィリピン・セブ、ベトナム・ハノイの工場が担う。2014年10月に東証二部へ上場、2016年3月に一部指定、2022年4月にプライム市場へ移行している。

事業セグメント

ヤマシンフィルタ株式会社は建機用フィルタ事業・エアフィルタ事業(株式会社アクシー)・補給品(建機用フィルタ内の製品区分)など、4つの事業領域を展開しています。

建機用フィルタ事業

87.0%

建設機械の油圧回路に組み込むフィルタが中核。ライン品55億9,900万円、補給品104億8,100万円、産業用フィルタ7億800万円、プロセスフィルタ6億9,900万円の4区分で構成される(2025年3月期)。

エアフィルタ事業(株式会社アクシー)

13.0%

2019年8月に完全子会社化したアクシーが担う空気清浄用フィルタ。オフィスビル・工場・鉄道車両・家電向けに加え、半導体工場では0.1μm以下の粒子を捕集するULPAフィルタを供給する。

補給品(建機用フィルタ内の製品区分)

52.1%

稼働中の建設機械で定期交換されるフィルタ。2025年3月期は104億8,100万円で全社売上の過半を占める。新車販売の増減より稼働台数に連動するため、景気の谷でも収益が残りやすい。

ライン品(建機用フィルタ内の製品区分)

27.8%

建設機械メーカーの生産ラインへ納める新車装着分。2025年3月期は55億9,900万円。建機の生産台数に直結するため景気感応度が高く、補給品と組み合わせることで振れ幅を抑えている。

業績・売上

公表されている業績情報

2026年3月期の連結売上高は209億4,100万円で前期比4.2%増、営業利益25億9,200万円、当期純利益17億1,800万円、EPS24.62円。5期の推移は2022年3月期188億2,100万円、2023年3月期186億500万円、2024年3月期180億2,400万円、2025年3月期201億400万円、2026年3月期209億4,100万円。2024年3月期を底に売上は2期連続で増え、営業利益は同期間で14億1,100万円から25億9,200万円へ1.8倍になった。

自己資本比率は81.3%で、借入に頼らず新領域へ投資できる財務体質を保っている。

ヤマシンフィルタ株式会社の強み

  • 1建設機械用油圧フィルタで世界シェアNo.1、国内シェア約70%(株探)。狭い市場を深く取る戦い方が確立している
  • 2売上の52.1%が交換用の補給品。建機が現場で動く限り需要が発生するため、新車需要の谷でも収益が途切れにくい
  • 3自己資本比率81.3%(2026年3月期)。借入依存が低く、研究開発と新領域への投資を自己資金で回せる
  • 4平均繊維径約500nm、繊維径を150nmから10μmまで制御できるYAMASHIN Nano Filterという自社開発素材を持つ
  • 5北米22.8%・アジア13.3%・欧州10.3%・中国6.2%と海外比率約66%が分散しており、特定国の景気に業績を握られにくい

業界ポジション・競合

業界ポジション

建設機械用油圧フィルタという狭い市場で世界首位、国内約70%を握るグローバルニッチトップ。連結757名という規模でこの地位にあるのは、建機メーカーの純正部品として設計段階から組み込まれ、交換部品でも指定され続けるからだ。参入障壁はろ材の性能そのものより、建機メーカーの認証取得と補給ネットワークの側にある。

ドナルドソンやパーカー・ハネフィンのような総合フィルタ大手と全方位で戦うのではなく、油圧という一点に絞って深さで勝つ選択をしてきた結果が現在のシェアになっている。

主な競合企業ドナルドソン(米国)。建設機械・農業機械・鉱山車両向けのフィルタを世界規模で供給する最大手で、エンジンと油圧の両面で競合、パーカー・ハネフィン(米国)。油圧機器全般を手がける総合メーカーで、フィルトレーション事業部がろ過製品を担当する、和興フィルタテクノロジー。油圧機器の作動油ろ過を扱う国内のフィルタ総合メーカーで、産業機械領域で重なる、東京濾器。自動車・産業機械向けのろ過製品を手がける国内メーカーで、量産部品としての立ち位置が近い

成長戦略

ヤマシンフィルタ株式会社が公表している方向性

2025年12月4日に公表したYAMASHIN FILTER VISION 2030が現在の設計図。2030年3月期に売上高500億円・営業利益105億円・EPS107円を掲げ、2025年3月期比で売上約2.5倍、営業利益約4倍という水準を目指す。うち新領域が売上213億円・営業利益45億円を担う想定で、既存の建機事業の延長では届かない数字を新規事業で作る前提になっている。

中期の重点は北米市場のシェア拡大、ナノファイバー製品の拡大、アフターマーケット活動の進化の3点で、会社はいずれも初期計画を上回って進捗しているとしている。自社の位置づけを総合フィルタメーカーから機能性素材メーカーへ移すという表現が、この計画の性格を端的に示している。

将来性を見るポイント

焦点は新領域213億円をどの用途で埋めるか。YAMASHIN Nano Filterは高い空隙率に加えて断熱・吸音・自己消火性といった特性を併せ持ち、アパレル向けのマスクとインナーシートでは量産供給体制まで到達している。半導体工場向けにはULPAフィルタで0.1μm以下の粒子を捕集する用途があり、環境・エネルギー・ヘルスケア・社会インフラ・情報通信への横展開を掲げる。

素材メーカーへの転換が進めば、建機の設備投資サイクルに業績が振られる現在の構造も変わる。逆に新領域が立ち上がらなければ、売上の87.0%が建機依存という姿がそのまま続く。転職を考えるなら、この分岐にどちら側から関わるのかを見極めたい。

リスク・課題

転職前に確認したい事業上の論点

  • 売上の87.0%が建機用フィルタに依存する。建設機械の設備投資が冷えれば2024年3月期の180億2,400万円水準まで戻る可能性がある
  • 新領域213億円という目標は現状からの飛躍が大きい。素材事業の用途開発が遅れれば成長ストーリー全体が揺らぐ
  • 単体184名の人員規模で2.5倍成長を担う計画のため、採用と育成が追いつかないことが最大のボトルネックになりうる

まとめ: ヤマシンフィルタ株式会社の事業内容・強み・将来性

  1. 応募前に建機用フィルタ87.0%とエアフィルタ13.0%という売上構成を押さえ、自分がどちらの事業に貢献する立場かを整理する

  2. VISION 2030の新領域213億円という目標に対し、現状の売上209億4,100万円との落差がそのまま採用ニーズになっている。

    求人票の職種名と照らして確認する

  3. 業績は2024年3月期に180億2,400万円まで落ち込んだ実績がある。

    建機の設備投資サイクルに振られる構造を理解したうえで長期の見通しを立てる

  4. 自己資本比率81.3%(2026年3月期)という財務基盤を、新規事業への投資余力としてどう評価するかを面接での逆質問に落とし込む

ヤマシンフィルタ株式会社の掲載求人(18件)

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職種別の求人数

職種求人数
営業職6件
技術職(機械・電気)5件
事務・アシスタント2件
企画・管理2件
その他1件
経理・財務1件
技術職(化学・素材・化粧品・トイレタリー)1件

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営業職6件

技術職(機械・電気)5件

事務・アシスタント2件

企画・管理2件

その他1件

経理・財務1件

技術職(化学・素材・化粧品・トイレタリー)1件

調査・編集方針

キャリビー編集部が、公式サイト・IR・採用情報・公開求人・口コミサイトなどの公開情報を検索し、 必要に応じてAIを補助利用して整理しています。確認できない企業固有情報は掲載せず、 転職判断に影響する条件は、各出典と応募時点の求人票で最新情報を確認してください。

出典・参考情報

本文の根拠として確認した公開情報です。制度・数値・選考内容は変更される場合があります。

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ヤマシンフィルタ株式会社の関連ページ

よくある質問

Q.ヤマシンフィルタ株式会社はどんな事業をしている?
A.1956年4月に山信工業として創業し、建設機械の油圧回路に使うフィルタを主力に育ててきた。油圧ショベルなどが土砂の中で稼働し続けられるよう、作動油に混入した金属粉やごみを取り除く部品で、消耗品として定期交換される。2019年8月に株式会社アクシーを完全子会社化してエアフィルタへ横展開し、2020年に開発した超極細繊維素材YAMASHIN Nano Filterで素材そのものを売る事業へ踏み出した。開発は横須賀イノベーションセンタ、生産は佐賀事業所とフィリピン・セブ、ベトナム・ハノイの工場が担う。2014年10月に東証二部へ上場、2016年3月に一部指定、2022年4月にプライム市場へ移行している。
Q.ヤマシンフィルタ株式会社の強みは?
A.建設機械用油圧フィルタで世界シェアNo.1、国内シェア約70%(株探)。狭い市場を深く取る戦い方が確立している。売上の52.1%が交換用の補給品。建機が現場で動く限り需要が発生するため、新車需要の谷でも収益が途切れにくい。自己資本比率81.3%(2026年3月期)。借入依存が低く、研究開発と新領域への投資を自己資金で回せる。平均繊維径約500nm、繊維径を150nmから10μmまで制御できるYAMASHIN Nano Filterという自社開発素材を持つ。北米22.8%・アジア13.3%・欧州10.3%・中国6.2%と海外比率約66%が分散しており、特定国の景気に業績を握られにくい
Q.ヤマシンフィルタ株式会社の将来性は?
A.焦点は新領域213億円をどの用途で埋めるか。YAMASHIN Nano Filterは高い空隙率に加えて断熱・吸音・自己消火性といった特性を併せ持ち、アパレル向けのマスクとインナーシートでは量産供給体制まで到達している。半導体工場向けにはULPAフィルタで0.1μm以下の粒子を捕集する用途があり、環境・エネルギー・ヘルスケア・社会インフラ・情報通信への横展開を掲げる。素材メーカーへの転換が進めば、建機の設備投資サイクルに業績が振られる現在の構造も変わる。逆に新領域が立ち上がらなければ、売上の87.0%が建機依存という姿がそのまま続く。転職を考えるなら、この分岐にどちら側から関わるのかを見極めたい。
Q.ヤマシンフィルタ株式会社の競合企業は?
A.ドナルドソン(米国)。建設機械・農業機械・鉱山車両向けのフィルタを世界規模で供給する最大手で、エンジンと油圧の両面で競合、パーカー・ハネフィン(米国)。油圧機器全般を手がける総合メーカーで、フィルトレーション事業部がろ過製品を担当する、和興フィルタテクノロジー。油圧機器の作動油ろ過を扱う国内のフィルタ総合メーカーで、産業機械領域で重なる などが挙げられます。
Q.ヤマシンフィルタ株式会社の業界でのポジションは?
A.建設機械用油圧フィルタという狭い市場で世界首位、国内約70%を握るグローバルニッチトップ。連結757名という規模でこの地位にあるのは、建機メーカーの純正部品として設計段階から組み込まれ、交換部品でも指定され続けるからだ。参入障壁はろ材の性能そのものより、建機メーカーの認証取得と補給ネットワークの側にある。ドナルドソンやパーカー・ハネフィンのような総合フィルタ大手と全方位で戦うのではなく、油圧という一点に絞って深さで勝つ選択をしてきた結果が現在のシェアになっている。
Q.ヤマシンフィルタ株式会社の成長戦略は?
A.2025年12月4日に公表したYAMASHIN FILTER VISION 2030が現在の設計図。2030年3月期に売上高500億円・営業利益105億円・EPS107円を掲げ、2025年3月期比で売上約2.5倍、営業利益約4倍という水準を目指す。うち新領域が売上213億円・営業利益45億円を担う想定で、既存の建機事業の延長では届かない数字を新規事業で作る前提になっている。中期の重点は北米市場のシェア拡大、ナノファイバー製品の拡大、アフターマーケット活動の進化の3点で、会社はいずれも初期計画を上回って進捗しているとしている。自社の位置づけを総合フィルタメーカーから機能性素材メーカーへ移すという表現が、この計画の性格を端的に示している。
Q.ヤマシンフィルタ株式会社の公開求人は何件ありますか?
A.東証プライム上場企業のヤマシンフィルタ株式会社は現在18件の公開求人があります。営業職・技術職(機械・電気)・事務・アシスタントを中心に神奈川県・佐賀県で募集しています。
Q.ヤマシンフィルタ株式会社の求人の想定年収レンジは?
A.求人の想定年収は400〜1000万円(中央値600万円)です。営業職などの職種や経験年数により異なります。