双葉電子工業株式会社の事業内容・強み・将来性
ページ表示時点: 2026年10月 | 公開情報の確認日は各出典を参照
1948年2月、千葉県長生郡茂原町(現・茂原市)でラジオ受信用真空管の製造販売として設立された。1962年にラジコン機器の送信機・受信機、同年にプレス金型用部品へ参入し、1970年には真空管の製造を全面的に中止して蛍光表示管へ転換している。
現在は子会社24社を含めて電子機器と生産器材の2セグメントを運営し、連結売上高の10%以上を占める取引先は存在しない。特定顧客への依存は低い代わりに、金型・自動車・建設機械といった川上の設備投資サイクルの影響を直接受ける事業構造になっている。
連結売上高の5期推移は534億5,000万円(2022年3月期)、603億2,600万円(2023年3月期)、563億6,000万円(2024年3月期)、481億1,600万円(2025年3月期)、429億8,200万円(2026年3月期)。ピークの2023年3月期から3期で28.8%縮んだ計算になる。
2026年3月期は営業損失22億8,000万円・経常損失6億8,300万円だが、固定資産売却益などにより親会社株主に帰属する当期純利益は25億2,200万円の黒字。本業の赤字を資産売却で埋めた決算であり、営業段階の回復が次の焦点になる。
この記事のポイント
1962年から続くラジコン送受信機の無線技術。
2025年度は米国建設機械メーカー向けにピストルグリップタイプ無線リモコンの納入を始め、産業用途への転用が形になり始めている
連結売上高の5期推移は534億5,000万円(2022年3月期)、603億2,600万円(2023年3月期)、563億6,000万円(2024年3月期)、481億1,600万円(2025年3月期)、429億8,200万円(2026年3月期)。
ピークの2023年3月期から3期で28.8%縮んだ計算になる。
2026年3月期は営業損失22億8,000万円・経常損失6億8,300万円だが、固定資産売却益などにより親会社株主に帰属する当期純利益は25億2,200万円の黒字
売上構成の64.2%を占める生産器材は、金型用器材という製造業の川上に位置する事業だ。
地域別では韓国向け118億4,800万円、米国向け52億8,400万円と海外の比重が高く、日本国内は185億8,200万円で全体の43.2%にとどまる。
2026年3月期の減収要因として有価証券報告書が挙げているのは、韓国市場の需要低迷と日本国内の自動車関連市況の回復遅れ。
国内景気だけを追っていても業績が読めない位置に立っている
2027年3月期の会社計画は売上高450億円(前期比4.7%増)、営業損失13億円、経常損失8億5,000万円、親会社株主に帰属する当期純損失39億円で、1米ドル150円が前提。
セグメント別には電子機器を168億円(営業損失6億円)、生産器材を282億円(同7億円)と見込み、いずれも赤字幅の縮小にとどまる。
長期目標としてROE8%・PBR1倍以上・配当性向30%以上を掲げるが、黒字転換の時期までは示されていない
本業の赤字が続いている点。
2026年3月期の当期純利益25億2,200万円は固定資産売却益などによるもので、営業段階では22億8,000万円の損失だ。
2027年3月期も39億円の純損失計画であり、賞与原資が業績に連動する会社である以上、待遇への波及は織り込んでおきたい
企業情報
- 企業名
- 双葉電子工業株式会社
- 業種
- 電気機器
- 本社
- 千葉県
- 上場
- 東証プライム(6986)
双葉電子工業株式会社の事業概要
双葉電子工業は東証プライム上場(証券コード6986)の電子部品・生産器材メーカー。2026年3月期の連結売上高429億8,200万円のうち64.2%を金型用器材などの生産器材事業が占め、産業用ドローンやラジコン機器の電子機器事業が35.8%を担う。
営業損失22億8,000万円を計上する一方、自己資本比率は77.0%を保っている。
事業内容
1948年2月、千葉県長生郡茂原町(現・茂原市)でラジオ受信用真空管の製造販売として設立された。1962年にラジコン機器の送信機・受信機、同年にプレス金型用部品へ参入し、1970年には真空管の製造を全面的に中止して蛍光表示管へ転換している。現在は子会社24社を含めて電子機器と生産器材の2セグメントを運営し、連結売上高の10%以上を占める取引先は存在しない。
特定顧客への依存は低い代わりに、金型・自動車・建設機械といった川上の設備投資サイクルの影響を直接受ける事業構造になっている。
事業セグメント
双葉電子工業株式会社は生産器材事業・電子機器事業、2つの事業領域を展開しています。
生産器材事業
64.2%(275億9,500万円/20プレート製品、金型用器材、成形・生産合理化機器が柱。2025年度には図面付き加工部品の見積・発注ができるECサービス「フタバオーダーサイトPlus」を開始し、AIで成形状態を可視化する射出成形監視システムも開発した。韓国の起信精機をはじめ製造子会社を海外に持ち、韓国向け売上118億4,800万円が事業の実質的な支えになっている。
電子機器事業
35.8%(153億8,600万円/20複合モジュール、産業用ラジコン機器、ホビー用ラジコン機器、産業用ドローンや産業用サーボを含むロボティクス製品を扱う。2025年度は米国建設機械メーカー向けにピストルグリップタイプの無線リモコンの納入を開始し、ホビー用ラジコンでは9種類の新製品を投入した。2024年度に有機ELディスプレイの自社生産を終え、無線・制御へ資源を寄せている。
業績・売上
公表されている業績情報
連結売上高の5期推移は534億5,000万円(2022年3月期)、603億2,600万円(2023年3月期)、563億6,000万円(2024年3月期)、481億1,600万円(2025年3月期)、429億8,200万円(2026年3月期)。ピークの2023年3月期から3期で28.8%縮んだ計算になる。2026年3月期は営業損失22億8,000万円・経常損失6億8,300万円だが、固定資産売却益などにより親会社株主に帰属する当期純利益は25億2,200万円の黒字。
本業の赤字を資産売却で埋めた決算であり、営業段階の回復が次の焦点になる。
双葉電子工業株式会社の強み
- 11962年から続くラジコン送受信機の無線技術。2025年度は米国建設機械メーカー向けにピストルグリップタイプ無線リモコンの納入を始め、産業用途への転用が形になり始めている
- 2自己資本比率77.0%、現金及び現金同等物282億8,100万円という財務余力。直近5期のうち4期で最終赤字を出しながら構造改革を続けられているのは、この厚みがあるからにほかならない
- 3生産器材のEC基盤。図面付き加工部品の見積・発注に対応する「フタバオーダーサイトPlus」に加え、図面作成から即時見積・発注まで一貫して行う「Plate Builder」を運用している
- 4ドローンを機体開発から保守・パイロット育成まで自前で回せる体制。自社開発・国内生産の機体FMC-01、送信機FMT-02、BLA34やBLA21といった産業用サーボを揃えている
- 5顧客集中リスクの低さ。2026年3月期の連結売上高の10%以上を占める相手先はなく、特定1社の発注停止で業績が崩れる形にはなっていない
業界ポジション・競合
| 業界ポジション | 売上構成の64.2%を占める生産器材は、金型用器材という製造業の川上に位置する事業だ。地域別では韓国向け118億4,800万円、米国向け52億8,400万円と海外の比重が高く、日本国内は185億8,200万円で全体の43.2%にとどまる。2026年3月期の減収要因として有価証券報告書が挙げているのは、韓国市場の需要低迷と日本国内の自動車関連市況の回復遅れ。 国内景気だけを追っていても業績が読めない位置に立っている。 |
|---|---|
| 主な競合企業 | ミスミグループ本社。金型用標準部品のカタログ販売と短納期供給で正面からぶつかる相手で、2024年10月にパンチ工業と資本、パンチ工業。1975年創業のプレス金型用部品専業メーカーで、精密加工技術を軸に双葉の生産器材事業と同じ顧客層を持つ、三和電子機器(SANWA)。ホビー用ラジコン送信機の国内メーカーで、とくにカー用プロポでは双葉と並ぶ選択肢として扱われて、日本遠隔制御(JR PROPO)。ラジコン送受信機の老舗で、ホビー領域における国内の競合先にあたる |
成長戦略
双葉電子工業株式会社が公表している方向性
2024-2026年度の3カ年中期経営計画で、構造改革の完遂、ソリューション事業領域への展開、コーポレート機能の強靭化、ステークホルダーとの信頼関係構築という4つの基本方針を掲げる。2025年度は米国と台湾の子会社で工場の集約と一部売却、韓国販売拠点の解散決定、中国子会社の解散、韓国子会社の事業停止を実行した。海外拠点を畳みながら、無線・IoT・制御というコア技術を単体製品ではなくソリューションとして売る形へ寄せていく筋書きになっている。
将来性を見るポイント
2027年3月期の会社計画は売上高450億円(前期比4.7%増)、営業損失13億円、経常損失8億5,000万円、親会社株主に帰属する当期純損失39億円で、1米ドル150円が前提。セグメント別には電子機器を168億円(営業損失6億円)、生産器材を282億円(同7億円)と見込み、いずれも赤字幅の縮小にとどまる。長期目標としてROE8%・PBR1倍以上・配当性向30%以上を掲げるが、黒字転換の時期までは示されていない。
リスク・課題
転職前に確認したい事業上の論点
- 本業の赤字が続いている点。2026年3月期の当期純利益25億2,200万円は固定資産売却益などによるもので、営業段階では22億8,000万円の損失だ。2027年3月期も39億円の純損失計画であり、賞与原資が業績に連動する会社である以上、待遇への波及は織り込んでおきたい
- 海外売上の偏り。韓国向け118億4,800万円は全社売上の27.6%にあたり、韓国市場の需要低迷がそのまま減収に直結した。決算短信では地政学リスクと米国の関税政策も不透明要因として挙げられている
- 拠点整理が継続していること。2025年度だけで米国・台湾の工場集約と一部売却、中国子会社の解散、韓国子会社の事業停止、シンガポール子会社の清算結了(2025年12月30日)が進み、連結従業員数は2022年3月期の4,006人から2026年3月期は2,384人へ40.5%減った
まとめ: 双葉電子工業株式会社の事業内容・強み・将来性
応募前に2026年3月期の有価証券報告書と決算短信でセグメント別の営業損益を確認し、自分が入る事業が電子機器と生産器材のどちらの数字に属するのかを把握しておく
面接では2027年3月期計画の売上高450億円・営業損失13億円を踏まえ、その職種が赤字縮小のどこに効くのかを逆質問で確かめる
産業用ドローンと産業用サーボは防災・防衛用途へ広がる領域で、自社求人でも産業用ドローンの回路・組み込み設計や品質保証が公開されている。
成長投資が向いている職種を選ぶ材料になる
韓国向け売上118億4,800万円という地域偏在は業績変動の主因のひとつ。
生産器材側を志望するなら、韓国市場の需要をどう見ているかを確認しておきたい
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職種別の求人数
| 職種 | 求人数 |
|---|---|
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| 製造・技術 | 3件 |
| その他 | 2件 |
| 営業職 | 2件 |
| 技術職(機械・電気) | 2件 |
| ITエンジニア | 1件 |
| 人事・採用 | 1件 |
| 経理・財務 | 1件 |
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人事・採用1件
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販売・サービス職1件
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出典・参考情報
本文の根拠として確認した公開情報です。制度・数値・選考内容は変更される場合があります。
- 双葉電子工業 有価証券報告書 第83期(2026年3月期)
- 双葉電子工業 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 双葉電子工業 IR情報
- 双葉電子工業 製品・サービス
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- 双葉電子工業株式会社 公式サイト
- 国税庁 法人番号公表サイト
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