株式会社鷺宮製作所の事業内容・強み・将来性
最終更新: 2026年8月 | 株式会社鷺宮製作所の事業内容・強み・将来性を徹底分析
鷺宮製作所は1940年に中野区鷺宮のベローズ研究所として出発し、いまは自動制御機器と試験装置の二本柱で単体売上高360億5,200万円(第82期・2024年4月〜2025年3月の官報決算公告)を稼ぐ非上場メーカーです。空調・冷熱向けのバルブやセンサは20,000点以上のラインアップを持ち、世界130カ国以上に届いています。
もう一方の試験装置事業は1964年に立ち上がり、油圧サーボ式のDYNAMIC SERVOやドライビングシミュレータDiMを世界22カ国へ660台以上納めてきました。中期経営計画Progress90では空調・冷熱・自動車・産業・精密の5分野を重点に据え、HX・GX・DXという3つの構造改革を進めています。
この記事のポイント
第82期(2025年3月期)の単体売上高は360億5,200万円、経常利益8億2,100万円。
営業利益1億8,300万円に対し経常利益が約4.5倍あり、営業外の収益が利益を下支えする構造になっています。
総資産556億2,500万円に対して純資産348億3,700万円、自己資本比率は約62%。
利益剰余金290億8,400万円という蓄積が、非上場のまま長期の技術投資を続けられる原資です。
自動制御機器事業は素材・成型、センシング、電子制御、駆動・構造の4要素技術を社内に抱え、エアコン・冷蔵庫・給湯器・コールドチェーン向けに20,000点超の製品を供給しています。
試験装置事業の対象は自動車から建築・土木・食品・鉄道・航空宇宙まで広く、DiM150からDiM300までのドライビングシミュレータがモデルベース開発の評価工程を担っています。
海外展開は1994年の中国・佛山を皮切りに、ポーランド・タイ・アメリカへ拡大。
2002年設立のダンフォス サギノミヤのように、世界大手との合弁で市場を取りに行くのが同社のやり方です。

企業情報
- 企業名
- 株式会社鷺宮製作所
- 業種
- 精密機器メーカー(自動制御機器・試験装置)
- 本社
- 東京都
株式会社鷺宮製作所の事業概要
鷺宮製作所は自動制御機器と試験装置の2事業を持つ非上場の精密機器メーカーで、第82期(2025年3月期)の単体売上高は360億5,200万円。空調・冷熱向けの制御弁やセンサを世界130カ国以上に供給する一方、油圧サーボ式試験装置は22カ国660台以上の納入実績を積み上げてきました。
事業内容
祖業は1940年創業のベローズ研究所で、金属の伸縮を利用したベローズ技術が現在の圧力制御器や膨張弁の源流にあたります。1948年の法人設立後、1961年に所沢工場、1962年に狭山工場、1987年に米沢工場を開設して生産体制を固め、1964年には試験機分野へ進出しました。登記上の本店は東京都中野区若宮に置いたまま、2016年に本社機能を新宿区大久保の新宿ガーデンタワー22階へ移しています。
資本金9億6千万円、従業者数1,113名(2026年3月時点・単体)。国内グループ7社と中国・ポーランド・タイ・アメリカの海外拠点を束ねる体制です。
事業セグメント
株式会社鷺宮製作所は自動制御機器事業・試験装置事業・受託試験・アフターサポートなど3事業を展開しています。
自動制御機器事業
エアコン・冷蔵庫・給湯器・コールドチェーン向けの圧力制御器、電磁弁、膨張弁、圧力センサなどを供給する主力事業。素材・成型、センシング、電子制御、駆動・構造の4要素技術を社内に持ち、製品ラインアップは20,000点以上。世界130カ国以上で使われています。
試験装置事業
1964年に参入した領域。油圧・空圧・サーボモータ・リニアモータのアクチュエータ群DYNAMIC SERVOと自社開発のデジタルサーボコントローラを組み合わせ、顧客ごとのカスタムメイド試験機を仕立てます。ドライビングシミュレータDiMは低周波の揺れから高周波域の限界走行までを再現し、乗り心地評価やAD/ADAS評価に使われています。
受託試験・アフターサポート
2025年の創業85周年に合わせて開設したSaginomiya Technical Laboratoryで性能・耐久評価を受託し、試験機を持たない顧客の開発を短期間で回します。納入済み設備の予防保全と突発故障への対応をグローバル6拠点で担う点も、装置を売って終わりにしない収益源です。
業績・売上
業績データ
第82期(2024年4月1日〜2025年3月31日)の単体売上高は360億5,200万円で前期比5.1%減。営業利益1億8,300万円(同91.13%減)、経常利益8億2,100万円(同79.17%減)、当期純利益4億1,700万円(同86.21%減)と、増益基調が一度止まった決算でした(官報決算公告・2025年7月9日公告)。営業利益が1億円台に沈んでも経常段階で8億円台まで戻る点に、営業外収益の比重が大きい財務構造が表れています。
株式会社鷺宮製作所の強み
- 11940年創業のベローズ技術を源流に、素材・成型からセンシング、電子制御、駆動・構造まで4つの要素技術を社内に抱えている
- 2自動制御機器のラインアップは20,000点以上。細かな仕様差に既存品で応えられるため、空調メーカーの機種展開に追随しやすい
- 3試験装置は世界22カ国に660台以上を納入済み。設備が長寿命なぶん、保守・改造・受託試験が継続的な収入になる
- 4総資産556億2,500万円に対し純資産348億3,700万円、自己資本比率は約62%。投資サイクルの荒い設備型ビジネスを自己資本で支えられる
- 5空調・冷熱という景気変動を受けにくい領域と、自動車開発という投資変動の大きい領域を同時に持ち、収益源が分散している
業界ポジション・競合
| 業界ポジション | 自動制御機器では、空調・冷熱の制御部品という裾野の広い市場で不二工機やダンフォスといった専業・世界大手と並ぶ位置にいます。ただし同社は試験装置事業を併せ持つ点が他社と違い、自動車メーカーの開発現場へ直接入り込むチャネルを確保しています。非上場のため株式市場の四半期評価にさらされず、業績は官報の決算公告でしか追えない代わりに、長期の技術投資を経営判断だけで決められる体制です。 2019年にMEMS関連の研究で経済産業大臣賞を受けたのは、その投資姿勢の成果と言えます。 |
|---|---|
| 主な競合企業 | 不二工機:冷凍空調用の膨張弁・電磁弁・圧力スイッチで製品領域の重なりが最も大きく、カーエアコン用V形膨張弁は世界シェア6、ダンフォス:2002年にポーランドで合弁会社ダンフォス サギノミヤを設立した相手であり、冷熱制御では世界規模のプレイヤー、ジョンソンコントロールズ:1971年に鷺宮製作所と合弁会社を設立した空調制御の大手。協業の歴史を持ちながら、制御機器の市、油圧サーボ式試験装置を手がける計測機器メーカー各社:試験装置事業ではカスタムメイドの設計力と納入後の保守体制が競合軸にな |
成長戦略
株式会社鷺宮製作所の成長戦略
中期経営計画Progress90は創業90周年を見据えた計画で、スローガンは一歩前へ(One step forward)。空調、冷熱、自動車、産業、精密の5分野を推進事業と位置づけ、HX・GX・DXの3つを構造改革の柱に置いています。グローカリゼーションという言葉で海外拠点の現地化と本社機能の連携を同時に進める方針も示されました。
組織としても個人としても速く・広く・深く動く、という行動指針が計画の中心に据えられています。
将来性
第82期の営業利益は1億8,300万円まで落ち込みましたが、利益剰余金290億8,400万円という蓄積があるため、単年度の減益がそのまま投資縮小へ直結する財務状況ではありません。2019年のMEMS関連研究での経済産業大臣賞受賞、2025年の技術ラボラトリー開設と、センシングと受託試験を伸ばす意図が施策から読み取れます。空調機器の高効率化とAD/ADAS開発という別々の需要が、それぞれ別の事業を押し上げる構図です。
入社理由
株式会社鷺宮製作所への入社理由として「自動制御機器と試験装置という性格の違う2事業があり、社内でまったく別の顧客・技術に触れられる」など5件が挙げられています。
入社の決め手
- 自動制御機器と試験装置という性格の違う2事業があり、社内でまったく別の顧客・技術に触れられる
- 狭山・所沢・米沢の各事業所で設計から生産設備の内製まで手がけており、図面を描いて外注へ渡して終わりにならない
- 自社掲載求人21件のうち14件が埼玉県内。マイカー通勤可の記載が多く、都心通勤を避けたい技術者に現実的な選択肢になる
- ドライビングシミュレータDiMやMEMSデバイスなど、部品メーカーとしては珍しく完成システムまで設計できるテーマがある
- 求人票に平均勤続年数18年と明記されるほど定着が長く、製品知識を長期で積み上げる前提の育て方をしている
リスク・課題
把握しておくべきリスク
- 第82期は営業利益が前期比91.13%減の1億8,300万円。空調・自動車の設備投資サイクルに業績が振られやすい
- 非上場のため有価証券報告書がなく、公開情報は官報の決算公告と公式サイトに限られる。入社前に把握できる財務情報が少ない
- 人事評価の透明性や部署間の業務量の差を挙げる声が退職理由に目立つ(OpenWork・就活会議の口コミ傾向より)
まとめ: 株式会社鷺宮製作所の事業内容・強み・将来性
決算公告で開示される単体業績(第82期 売上高360億5,200万円、営業利益1億8,300万円)を読み、利益率の薄さをどう捉えるか自分なりの結論を持っておく。
自動制御機器と試験装置のどちらに配属されるかで顧客も技術も変わる。
応募前に狭山・所沢・米沢の各事業所が何を担っているかを確認する。
Progress90の重点5分野(空調・冷熱・自動車・産業・精密)のうち、自分の経験がどこに接続するかを面接で語れるよう整理しておく。
自社掲載求人21件の想定年収は350万〜600万円。
同じ冷凍空調部品領域の不二工機などと条件を並べて相対評価する。
株式会社鷺宮製作所の掲載求人(21件)
キャリビーに掲載中の株式会社鷺宮製作所の求人です。職種・勤務地で絞り込んで、転職の判断材料にしてください。
職種別の求人数
| 職種 | 求人数 |
|---|---|
| 技術職(機械・電気) | 12件 |
| 営業 | 2件 |
| 技術職(SE・インフラエンジニア・Webエンジニア) | 2件 |
| 営業職 | 2件 |
| ITエンジニア | 1件 |
| 製造・技術 | 1件 |
| 技術職(組み込みソフトウェア) | 1件 |
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全21件
技術職(機械・電気)12件
【名古屋】サービスエンジニア※自動車業界中心とした試験機のメンテナンス/休日呼び出しなし
【大阪】サービスエンジニア◆自動車業界中心、試験機のメンテナンス/平均勤続年数18年を誇る長期就業◎
【埼玉・狭山】試験機のデジタル回路・ソフト設計 年休125日/残業月20~30h
【埼玉・狭山/所沢】自社生産設備の保全業務 ※マイカー通勤可/土日祝休み/残業月20~30h前後
【埼玉・所沢】製造スタッフ(ライン管理・リーダー業務) ※マイカー通勤可/年間休日125日
【埼玉・狭山】機械設計(試験機)◇顧客ニーズにあわせたオーダーメイド/マイカー通勤/残業20~30h
【埼玉】自社生産設備の設計(機械・電気・ソフト)※設備設計導入メイン/マイカー通勤可能
【埼玉・狭山】機械設計※圧力センサの開発設計~平均勤続年数18年/マイカー通勤可/残業月20~30h
【埼玉/狭山】MEMSデバイスの設計 自動制御のリーディングカンパニー/マイカー通勤/残業20h程度
【埼玉・狭山】試験機の電気・ソフト設計(基盤・デジタル設計)◆年休125日
【狭山市】技術職ポジションサーチ◆第二新卒歓迎/創業80年以上/自動制御機器・試験機の生産~販売まで
【狭山】試験機電気・制御モデル設計◆MatLAB活用/老舗自動制御メーカー
営業2件
技術職(SE・インフラエンジニア・Webエンジニア)2件
営業職2件
ITエンジニア1件
製造・技術1件
技術職(組み込みソフトウェア)1件
出典・参考情報
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よくある質問
Q.株式会社鷺宮製作所はどんな事業をしている?
Q.株式会社鷺宮製作所の強みは?
Q.株式会社鷺宮製作所の将来性は?
Q.株式会社鷺宮製作所への入社理由で多いものは?
Q.株式会社鷺宮製作所の競合企業は?
Q.株式会社鷺宮製作所の業界でのポジションは?
Q.株式会社鷺宮製作所の成長戦略は?
Q.株式会社鷺宮製作所の公開求人は何件ありますか?

