公務・公安
消防士の年収・給料【2026年最新】
消防士の平均年収は約645万円です(総務省「令和5年地方公務員給与実態調査」)。全国平均460万円と比べて約185万円高い水準です。
- 平均年収は約645万円(総務省「令和5年地方公務員給与実態調査」)。消防職の平均給与月額×12+期末勤勉手当から試算した目安。階級・自治体で差があります。
- 月収の目安は約54万円(額面)、手取り年収の目安は約503万円です(概算)。
消防士の年収の実態と給与の仕組み
消防士(消防吏員)は市町村の消防本部・消防局に所属する地方公務員で、給与は勤務先の自治体の条例で決まります。大規模な本部の多くは一般行政職より水準の高い「公安職給料表」かそれに準じた給料表を使っており、これが平均年収が全国の給与所得者平均を大きく上回る主因です。消防庁の検討会資料(令和4年)によると、公安職系の給料表を使う本部は本部数では2割弱にとどまる一方、東京消防庁など大規模本部に集中しているため、人数ベースでは消防吏員の4割超をカバーしています。つまり「どの本部に入るか」で給与の土台そのものが変わります。
総務省の令和6年地方公務員給与実態調査では、消防職の平均給料月額(基本給)は308,642円、平均年齢は38.8歳。ここに扶養・住居・時間外勤務・出動関係などの諸手当が上乗せされ、諸手当込みの平均給与月額はおおむね40万円前後で推移しています(令和4年調査では403,520円)。年2回の期末・勤勉手当(ボーナス)まで含めると、平均年収は約645万円という計算です。
収入構造の特徴は、基本給の上に「現場ならでは」の手当が積み上がる点です。火災・救急への出動ごとに付く出動手当(特殊勤務手当)や、隔日勤務(24時間の当番→非番→週休のサイクル)に伴う夜間勤務手当が月々の給与を押し上げます。同年齢の行政職より手取りが多くなりやすい半面、体力的な負荷と隣り合わせの水準ともいえます。
複数の調査で見る消防士の年収
年収は「何を集計するか」で変わります。実際に支払われた給与を集計する公的統計(賃金センサス)と、 募集時点の想定年収を集計する求人ベースでは水準が異なります。1つの数字に頼らず、出典の異なる複数の調査を併記します。
| 調査・データソース | 平均年収 | 補足 |
|---|---|---|
| 公的統計(賃金センサス)総務省「令和5年地方公務員給与実態調査」 | 645万円 | 消防職の平均給与月額×12+期末勤勉手当から試算した目安。階級・自治体で差があります。 |
現時点ではこの調査の値を掲載しています。別の調査データは順次併記していきます。
全国平均との比較
出典: 総務省「令和5年地方公務員給与実態調査」 / 国税庁「民間給与実態統計調査」(令和5年分)
消防士は全国平均を約185万円上回っており、相対的に年収水準の高い職業です。専門性や経験で、さらに上振れする余地があります。
消防士の初任給の実例
| 区分 | 初任給(月額) |
|---|---|
| 東京消防庁 消防官Ⅰ類(大卒程度) | 約321,900円 |
| 東京消防庁 消防官Ⅲ類(高卒程度) | 約279,400円 |
給料月額に地域手当(東京23区)を加えた額。地域手当の低い地方の本部や、行政職系給料表の本部ではこれより低くなるのが一般的です。別途、扶養・住居・通勤・期末勤勉手当などが支給されます。
出典: 東京消防庁 採用サイト(給与・福利厚生)(令和8年(2026年)1月1日現在)
消防士の給与が決まる仕組み
階級で基本給が決まる(10階級の昇任制度)
消防吏員の階級は、消防士→消防副士長→消防士長→消防司令補→消防司令→消防司令長→消防監→消防正監→消防司監、そして東京消防庁の長である消防総監まで積み上がります。昇任試験に合格して階級が上がると給料表の級も上がり、基本給が底上げされます。年功だけでなく試験で差がつくのが、民間の年功給とも行政職とも違うところです。
手当が月収を押し上げる
出動手当(火災・救急などの出動ごとに支給される特殊勤務手当)、夜間・休日勤務手当、救急救命士などの資格に応じた手当(有無・額は本部による)、それに扶養・住居・通勤手当が乗ります。期末・勤勉手当(ボーナス)は多くの自治体で年4ヶ月分台です。
勤務先の本部で初任給から差がつく
同じ「消防士」でも、給料表が公安職系か行政職系か、地域手当が何%かで水準が変わります。東京23区(東京消防庁)は地域手当が最も高く、初任給の時点で地方の本部と数万円の差が出ます。採用試験の受験先を選ぶ段階が、実は最初の年収の分かれ道です。
月収・手取り・生涯年収の目安
月収の目安(額面)
54万円
年収 ÷ 12
手取り年収の目安
約503万円
税・社会保険料控除後の概算
生涯年収の目安
約2.5億円
年収 × 38年(22〜60歳)
平均年収645万円から算出した目安です。手取りは扶養・控除により、生涯年収は昇給・役職により変動します。
消防士の年収を「総報酬」で見る
求人票や有価証券報告書に出てくる「年収」は、多くの場合あくまで額面(基本給+賞与)です。実際に手にする報酬を比べるなら、株式報酬や各種手当まで含めた総報酬(トータルコンペンセーション)で見る必要があります。
基本給(ベースサラリー)
毎月固定で支払われる給与。住宅ローン審査や退職金・賞与の算定基礎になり、総報酬の中でも最も安定した土台になります。
賞与(ボーナス)
年1〜2回支給される一時金。業績連動の比率が高い企業ほど変動が大きく、求人票の「想定年収」にどこまで含まれるかは要確認です。一般的な目安は基本給の2〜4ヶ月分ですが、業界差が大きい部分です。
株式報酬(RSU・ストックオプション)
外資系・メガベンチャー・SaaS企業で比重が大きい要素。RSU(譲渡制限付株式)は付与時点で評価額が読める一方、ストックオプションは将来の株価次第で価値が変わります。額面年収に表れにくいため、総報酬で比較しないと実態を取り違えます。
サインオンボーナス(入社一時金)
前職の未確定賞与やストックの補填として、入社時に一度だけ支払われる一時金。外資・即戦力採用で提示されることがあり、初年度年収を大きく押し上げます。
各種手当・福利厚生
住宅手当・家族手当・残業代・リモート手当・退職金・確定拠出年金(企業型DC)など。金額換算すると年50〜100万円相当になることもあり、額面が同じでも実質待遇は変わります。
消防士が年収を上げるには
昇任試験を受け続ける
消防士長・消防司令補・消防司令と昇任するごとに給料表の級が上がります。受験資格は勤続年数などで決まるため、資格を得たら早めに受け続けるのが年収を上げる最短ルートです。
救急救命士の資格を取る
救急隊への配置や処置範囲の拡大につながり、本部によっては手当も付きます。救急出動は出動件数の大半を占めるため、キャリアの幅も広がります。
給与水準の高い本部を選ぶ・受け直す
東京消防庁や政令指定都市の消防局は、公安職系給料表と高い地域手当で有利です。採用年齢の上限内なら、働きながら別の本部を受験し直す選択肢もあります。
予防・危険物などの専門分野を磨く
予防(査察・建築同意)や危険物の知識は庁内での配置に加え、防災・BCP・安全管理分野の民間求人でも評価されます。退職後まで含めた生涯収入の選択肢が広がります。

消防士の年収に関するよくある質問
消防士の平均年収はいくらですか?
消防士の平均年収は、総務省「令和5年地方公務員給与実態調査」で約645万円です。全国の給与所得者の平均460万円と比べて約185万円高い水準です。消防職の平均給与月額×12+期末勤勉手当から試算した目安。階級・自治体で差があります。
消防士の年収は調査によって違うのはなぜですか?
年収は「何を集計するか」で変わります。賃金センサスは実際に支払われた給与(勤続年数の長い人や手当も含む)を集計するため高めに、求人ベースの集計は募集時点の想定年収のため低めに出る傾向があります。本ページでは複数の調査を出典付きで併記し、レンジ(約645〜645万円)で捉えられるようにしています。
消防士の手取り・月収はどのくらいですか?
平均年収645万円を基に概算すると、月収の目安は約54万円(額面)、手取り年収の目安は約503万円です。いずれも税・社会保険料を考慮した概算の目安で、扶養や控除により変動します。
消防士が年収を上げるにはどうすればいいですか?
消防士の年収を上げる主な方法は、(1)経験を積んで等級・役職を上げる、(2)勤務先の規模や地域を変える(一般に大企業・都市部ほど高め)、(3)専門性や上位資格を取得する、(4)額面だけでなく賞与・手当を含めた総報酬で条件の良い職場へ移ることです。
消防士の年収データの出典はどこですか?
本ページの数値は、総務省「令和5年地方公務員給与実態調査」を中心に、求人データに基づく集計などを出典付きで併記しています。推測値は使用せず、各数値の出典をページ内に明示しています。
消防士で年収800万円は狙えますか?
平均は約645万円ですが、昇任試験を重ねて消防司令長・消防監クラスに就き、50代で大都市の本部に勤務していれば、管理職手当・地域手当込みで年収800万円台に届きうる水準です。階級・自治体・手当で大きく変わるため、あくまで目安として捉えてください。
消防士のボーナス(期末・勤勉手当)はいくらですか?
多くの自治体で年4ヶ月分台が支給されます。諸手当込みの平均給与月額約40万円で概算すると年160万円前後が目安です(自治体の支給月数や勤務成績で変動します)。
東京消防庁と地方の消防本部で年収はどのくらい違いますか?
地域手当(東京23区が最高水準)と給料表(公安職系か行政職系か)の違いで、初任給の時点から差がつきます。東京消防庁のⅠ類初任給約321,900円は地域手当込みの額で、地域手当のない地方の本部では同じ大卒でも数万円低いのが一般的です。生涯では数百万円規模の差になりえます。
高卒と大卒で消防士の年収は変わりますか?
初任給には差があります(東京消防庁の例ではⅠ類とⅢ類で約4万円)。ただし消防は昇任試験で階級が決まる世界なので、高卒で早く入って昇任を重ねれば大卒を追い越すことも珍しくありません。学歴より階級が年収を決めます。
警察官と消防士はどちらが年収が高いですか?
総務省の給与実態調査を基にした試算では、警察官が約712万円、消防士が約645万円で、平均では警察官が上回ります。警察職給料表の水準や平均年齢の違いによるもので、個々の年収は階級・地域・手当次第です。詳しくは警察官の年収ページで比較できます。
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