- 偏差値が高い軸は、仕事でその傾向がはっきり出る。強みにも、すれ違いの種にもなる
- 50%前後で拮抗している軸は、場面に合わせて動き方を変えやすい
- いちばん際立つ軸から、力が出る場面と気をつけたいことを読むのが近道
偏差値と仕事
ジョブタイプ64の偏差値と仕事|6つの軸が高いとき・拮抗するときの出方
このページは、キャリビー(BeyondLeap株式会社)の「ジョブタイプ64診断」について説明しています。名前の似た他社の診断とは、運営も内容も別のものです。
最終更新 ・執筆 平井 貴大(BeyondLeap株式会社 代表取締役)
結論
このページの要点
6つの軸の偏差値の読み方
軸の偏差値は、外向か内向かではなく、どちらかにどれだけ寄っているかを比べた数字です。表の目安は、いまの受検者の中で偏差値60・70になる寄り方で、「70対30より片寄り」は、回答が一方の極に70%以上寄っている状態を指します。
左右の割合は、回答が50%からどちらへ寄ったかで分けたものです。「50%前後で拮抗」は回答が47〜53%に収まった人の割合で、左右の割合と重ねて数えています。
| 軸 | 左の極に寄る人 | 右の極に寄る人 | 50%前後で拮抗 | 偏差値60の目安 | 偏差値70の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 外向(E)と 内向(I) | 20.9% | 73.6% | 15.7% | 81対19より片寄り | 97対3より片寄り |
| 感覚(S)と 直観(N) | 62.2% | 28.7% | 23.7% | 72対28より片寄り | 86対14より片寄り |
| 思考(T)と 感情(F) | 34.2% | 58.9% | 20.8% | 75対25より片寄り | 89対11より片寄り |
| 判断(J)と 知覚(P) | 52.2% | 40.2% | 20.3% | 78対22より片寄り | 89対11より片寄り |
| 自己主張すると 聞く側に回る | 32.6% | 60.2% | 7.2% | 89対11より片寄り | 100対0より片寄り |
| 感情を表に出すと 感情を抑える | 51.9% | 39.7% | 8.4% | 83対17より片寄り | 100対0より片寄り |
拮抗している人の割合が大きい軸ほど、仕事の場面によって振る舞いが変わりやすい軸です。いちばん際立つ軸を探すときは、偏差値の大きさと一緒に、どちらの極に寄っているかを確かめてください。
表の「偏差値60の目安」が軸ごとに違う点にも目を向けてください。背景には、軸によって受検者の答えの散らばり方が違うことがあります。大きく寄る人が多い軸ほど、60に届くにはさらに強く寄る必要があり、同じ70対30でも、軸が違えば同じ偏差値になるとは限りません。
偏差値60・70を、職場の人数に置き換える
軸の偏差値60以上は上位約15.9%、70以上は上位約2.3%にあたります。自分の周りも受検者と同じように散らばっていると仮定して、職場の人数に直すと次のくらいです。
| その軸の偏差値 | 上位の割合 | 10人のチーム | 40人の部署 |
|---|---|---|---|
| 50以上 | 50% | 5人 | 20人 |
| 60以上 | 約15.9% | 1〜2人 | 約6人 |
| 70以上 | 約2.3% | いないことが多い | 1人いるかどうか |
偏差値60の軸なら、10人のチームに同じくらい寄った人がほかにも1人前後いる計算です。そういう相手と組めば話が早い反面、2人とも同じところを見落としやすくなります。
偏差値70の軸は、40人の部署を見渡しても、自分と同じくらい寄った人が1人いるかどうか、という位置です。自分には当たり前のやり方が、周りの大半には当たり前ではない。 説明を省いても通じるはずだ、と考えたところからすれ違いが始まります。
ただし、上位2.3%に入っているのは答えの寄り方で、仕事の出来ではありません。裏を返せば、偏差値50前後の軸でも、その場面の仕事を高い水準でこなす人はいくらでもいます。
職場の顔ぶれは、診断を受けた人の集まりと同じではないので、表の人数はあくまで目安。自分の傾向がどのくらい珍しいかをつかむための数字として使ってください。
外向(E)・内向(I)の偏差値が高いとき
外向に強く寄っているとき
人と話しながら考えがまとまる人です。会議や商談、社外との調整のように、相手の反応を見ながら進める場面で力が出やすい。考えがまとまる前に話し始めるので、周りから「結論はどれ?」と聞かれることがあります。話す前に、結論を一言だけ決めておくと伝わり方が変わります。
内向に強く寄っているとき
一人で考える時間があるほど、仕事の質が上がる人です。調査、設計、文章づくりのように、集中して掘り下げる場面で力が出やすい。考えが固まるまで共有しないため、途中の様子が周りから見えにくいのが弱点です。途中経過を短く共有するだけで、任される範囲が広がります。
50%前後で拮抗しているとき
会議で発言する役にも、持ち帰って考える役にも回れる軸。人と話す仕事と一人で進める仕事が混ざった役割なら、どちらの時間も無理なくこなせます。
感覚(S)・直観(N)の偏差値が高いとき
感覚に強く寄っているとき
事実、経験、手元のデータから考える人です。手順の決まった業務の精度を上げる、現場の小さな変化に気づく、といった場面で頼られます。前例のない企画では、まず小さく試す段取りを自分から提案すると、慎重さが強みとして伝わります。
直観に強く寄っているとき
物事の意味や、この先どうなるかを考える人です。企画、構想、仕組みづくりのように、まだ形のないものを描く場面で力が出やすい。細部の確認が後回しになりやすいので、締め切り前の確認だけは手順にしておくと、発想が評価につながります。
50%前後で拮抗しているとき
事実を押さえることと、先を読むことの両方ができる人。企画と実行の間をつなぐ役回りで生きる軸です。
思考(T)・感情(F)の偏差値が高いとき
思考に強く寄っているとき
筋道と合理性で判断する人です。優先順位を決める、数字で比べる、問題の原因を切り分けるといった場面で力が出ます。正しさを先に伝えると、相手には冷たく聞こえることがあります。結論の前に相手の立場を一言添えると、同じ内容でも受け取られ方が変わります。
感情に強く寄っているとき
人の気持ちや、自分たちが大切にしたいことを軸に判断する人です。チームの雰囲気を整える、相手の本音を聞き出す、使う人の体験を良くするといった場面で力が出ます。相手を思うほど、厳しい判断を先延ばしにしがちです。判断の基準を先に言葉にしておくと、迷いが減ります。
50%前後で拮抗しているとき
理屈と気持ちの両方から判断できる軸。意見が割れたとき、双方の言い分を相手の言葉に翻訳する役に向いています。
判断(J)・知覚(P)の偏差値が高いとき
判断に強く寄っているとき
計画を立て、決めて進める人です。締め切りのある仕事、段取りの多い仕事で信頼されます。予定外の変更には負担を感じやすいので、計画の段階で「変わるかもしれない部分」を書いておくと崩れにくくなります。
知覚に強く寄っているとき
状況に合わせて柔軟に動く人です。変化の多い現場、新しい案件の立ち上げ、トラブル対応のように、その場で判断する場面で力が出ます。決めることを後回しにしやすいので、期限だけは先に決めておくと周りが動きやすくなります。
50%前後で拮抗しているとき
計画どおりに進めることも、途中で方針を変えることもできます。進め方を相手や案件に合わせられるのが、この軸の強み。
自己主張の偏差値が高いとき
ここからの2つの軸は、タイプの後ろの2文字(ソーシャルタイプ)を決める軸です。どちらも3問ずつで測るため、MBTIの4つの軸より数字が振れやすいことを頭に置いて読んでください。
自己主張する側に強く寄っているとき
意見や方向性を自分から示す人です。議論を前に進める、決めきれない場で結論を出すといった場面で頼られます。言い切るほど、周りが反対意見を言いにくくなることがあります。決める前に「気になる点はある?」と一度聞くと、決めたあとの動きがかえって速くなります。
聞く側に回る側に強く寄っているとき
相手の話を受け止めることを優先する人です。相談を受ける、関係者の意見を集める、対立をほどくといった場面で力が出ます。自分の意見を飲み込みやすいので、会議の前に言いたいことを一つだけ決めておくと、埋もれずに済みます。
50%前後で拮抗しているとき
場面によって、引っ張る役にも聞く役にも回れる人。会議の顔ぶれを見て、足りないほうの役に入れます。
感情表現の偏差値が高いとき
感情を表に出す側に強く寄っているとき
気持ちや熱量が表情や声に出る人です。人を巻き込む、場を明るくする、思いを伝えるといった場面で力が出ます。熱量の差がそのまま温度差として伝わることがあるので、大事な場面では事実と気持ちを分けて話すと届きやすくなります。
感情を抑える側に強く寄っているとき
冷静に、落ち着いて伝える人です。トラブルの報告、交渉、数字の説明のように、感情を挟まないほうが通る場面で信頼されます。本当は乗り気でも、周りからは関心が薄いように見えることがあります。「いいと思う」と一言添えるだけで、誤解はかなり減ります。
50%前後で拮抗しているとき
気持ちを出す場面と抑える場面を、自分で選べる人。自己主張の軸と組み合わせて、DR・EX・AM・ANのどれになるかが決まります。
50%前後で拮抗している軸の強み
結果画面では、割合が47〜53%に収まった軸に「どちらの傾向もある」と添えて表示します。6問で測る4つの軸なら47%・50%・53%の3通り、3問で測る自己主張と感情表現の軸では、答えがちょうど釣り合った50%のときだけがこれにあたります。
拮抗の軸は50%からの距離がほとんどないため、偏差値は低めに出ます。言い換えると、その軸では両方の動き方を同じくらい使っているということ。傾向がないのとは違います。
- 意見が割れた場での橋渡し。どちらの言い分も自分の中にあるので、相手に通じる言葉へ置き換えやすい
- チームの顔ぶれに合わせた役の切り替え。話し好きが多い会議では聞き役に、静かな会議では口火を切る役に回れる
- 進め方の違う人どうしの間に立つ仕事。計画を守りたい人とその場で動きたい人の、どちらのやり方にもなじめる
気をつけたいのは、自分でも「どちら寄りか」を説明しにくいことです。強みとして話すときは、「話し好きが多い場では聞き役に回る」のように、切り替える条件まで添えると具体的になります。
拮抗の軸は、受け直すと文字が入れ替わることもあります。だからこそ、文字ではなく「両方を使い分ける軸」として覚えておくと、結果が変わっても読み方がぶれません。
拮抗の軸が2つ以上ある人は、タイプの濃さもバランス型に寄りやすくなります。その場合の強みは、特定の1本の軸より、場面に合わせて動き方を切り替えること自体にあると読めます。
強く寄っている軸が2つあるときの読み方
偏差値の高い軸が2つ以上あるときは、1つずつ読むより、組み合わせで読むほうが仕事の場面に当てはめやすくなります。
見るのは、偏差値がいちばん高い軸と2番目の軸です。2本が同じ方向に働く組み合わせなら、強みも注意点も1本のときより強く出ます。表はよく見られる組み合わせの例です。
| 強く寄っている側 | 力が出やすい場面 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 外向+自己主張する | 会議の進行、商談での提案、社外との交渉 | 周りが意見を言う前に、結論が決まってしまう |
| 内向+思考 | 調査や分析、設計、原因の切り分け | 結論に至った理由を、相手に伝え忘れる |
| 感覚+判断 | 手順の決まった運用、品質の管理、締め切りのある事務 | 前例のない仕事の立ち上げで、負担が大きくなる |
| 直観+感情を表に出す | 企画の立ち上げ、社内外への発信 | 細かい詰めや数字の確認を後回しにする |
| 感情+聞く側に回る | 相談の対応、チームの雰囲気づくり、新人の受け入れ | 頼まれごとを抱え込み、自分の仕事が遅れる |
強く寄っている軸と、拮抗している軸の組み合わせも手がかりになります。たとえば思考に強く寄っていて、自己主張の軸が拮抗している人は、筋の通った意見を持ちながら、言うかどうかを場面で選べる人です。会議で黙っていても、意見がないとは限りません。
向きが食い違って見える組み合わせもあります。外向と、聞く側に回る側の両方に強く寄っている人は、人と話すのは好きでも、場を仕切るより相手の話を引き出す役で力が出るタイプ。内向と自己主張する側なら、口数は多くなくても、決めるべき場面では意見を言い切る人です。つまり、1本ずつ読むと矛盾して見える結果も、組み合わせると一人の人物像としてつながります。
高い軸が3つ以上あると、タイプの濃さの偏差値も高く出やすくなります。そのときは濃さと並べて読むと、全体の輪郭がつかめます(濃さと際立つ軸の組み合わせ)。
軸の偏差値を、職場で伝えるときの言い方
1on1や自己紹介で結果を話すなら、偏差値の数字は出さないほうが伝わります。というのも、「思考の偏差値が68です」と聞いた相手は、学力の偏差値と同じように、判断の正しさの点数だと受け取りがちだからです。伝えるのは、寄っている側と、その傾向が出る場面、それに相手にお願いしたいこと。
| 寄っている側 | 言い方の例 |
|---|---|
| 外向(E) | 「話しながら考えがまとまるほうなので、迷ったら早めに打ち合わせを入れてもらえると助かります」 |
| 内向(I) | 「考えを整理してから話すほうなので、議題を前日にもらえると会議で意見を出しやすくなります」 |
| 感覚(S) | 「前例や手元のデータがあると判断が速いので、新しい案件は小さく試すところから始めさせてください」 |
| 直観(N) | 「全体の絵を描くのは得意ですが、細かい確認が抜けやすいので、締め切り前に一度見てもらえますか」 |
| 思考(T) | 「結論から話すくせがあるので、きつく聞こえたらその場で言ってください」 |
| 感情(F) | 「厳しい判断ほど迷いやすいので、判断の基準を先に一緒に決めさせてください」 |
| 判断(J) | 「予定が変わりそうなときは、決まる前でも一言もらえると動きやすいです」 |
| 知覚(P) | 「状況を見て動くほうなので、期限だけは最初に決めてもらえると助かります」 |
| 自己主張する | 「先に方向を言ってしまうほうなので、気になる点があれば遠慮なく止めてください」 |
| 聞く側に回る | 「会議ではまず聞き役に回りますが、意見がないわけではないので、振ってもらえれば話します」 |
| 感情を表に出す | 「思ったことが顔に出やすいほうで、渋い顔でも反対とは限らないので、気になったら聞いてください」 |
| 感情を抑える | 「反応が薄く見えるかもしれませんが、乗り気なときは言葉にして伝えるようにします」 |
どの例にも、偏差値の数字は出てきません。それでも伝わるのは、聞いた人が自分の仕事の場面に置き換えられるからです。評価面談で強みを聞かれたときも、「上位何%」より、その傾向で仕事が回った最近の出来事を1つ添えるほうが、話に厚みが出ます。
いちばん際立つ軸を、仕事に活かす手順
偏差値が高い軸ほど、自分では当たり前すぎて強みだと気づきにくいものです。理由は、その動き方が自分にとって努力の要らない、ふだんどおりのやり方だからです。結果を読んだら、次の順で仕事の場面に当てはめてみてください。
- 結果画面で、いちばん際立つ軸と、どちらの極に寄っているかを確かめる
- その傾向が強みとして出た場面を、最近の仕事から1つ書き出す
- 同じ傾向が裏目に出た場面も、1つ書き出す
- 次の1週間で、強みが出る場面を1つ増やす。裏目に出やすい場面では、相手に一言添える
4つ目まで続けた人は、面接で強みを聞かれたときの答えもできあがっています。場面と一緒に話せる強みは、タイプ名よりずっと伝わります。軸の数字の出し方は結果画面の偏差値の見方と出し方にあります。